死んだらどうなるの?〜死後の世界を考える〜

ここを読んでいるあなたは、今何となく満足した心が生じているかもしれませんが、あなたを動かしている意識においては、何となく物足りない人生を送っているのではないでしょうか、、、

2019-01-01から1年間の記事一覧

日本人の死後の世界に対する意識調査

さて、ここで日本人の世論調査結果を見てみましょう 1994年の読売新聞社の世論調査によると ・死後も霊魂が存在する ・・35.0% ・存在しない ・・・・・・・29.9% ・何ともいえない ・・・・・33.2% ・無回答・・・・・・・・・・1.9% という結果になり…

はじめに

われわれは何処から来たのか? われわれは何者か? われわれは何処にいくのか? これは フランスの画家ゴーギャンの 最も有名な作品のタイトルです そしてこのような疑問を持つのは 決してゴーギャン一人ではありません 今も昔もそして世界の東でも西でも 多く…

おわりに

本書では、死後の世界の仕組みを、チベットに伝わる『バルド・トゥドゥル(チベット死 者の書)』をはじめとして、世界中の神話・宗教から概観してみた。 これらの教えが真実かどうかは、確かに、実際の死を経験してみない限り、確認できないことかもしれな…

16 バルド・トゥドゥルを検証する

臨死体験とバルド・トゥドゥルには共通性がある 私の死後の世界の研究において 『バルド・トゥドゥル』を重要視したのは、 それが世界各地の 神話・伝説、あるいは哲学・宗教における 死生観を包括しているように思われたからである。 死後、 冥府へ赴き、 …

15 六道輪廻の構造

苦しみの世界としての六道 チベット仏教では、 わたしたちが輪廻転生する世界を五つ、 または六つに規定している。 それは下の世界から順に、 ・地獄 ・餓鬼 ・畜生(動物) ・人間 ・阿修羅 ・天 となっている。 仏教の流派によっては、 「阿修羅」と「天」…

14 『チベット死者の書』が説く輪廻転生のプロセス

輪廻転生の全プロセス チベットの死者の書によると、 わたしたちの死から新しい生へのプロセス、 つまり、輪廻転生の過程は次のようになる。 0【現世の自然なバルド】 ○死のプロセス ・外なる溶解(五感と四大元素が溶解する)→現代医学的な死 ・内なる溶解…

13 チベットの死者の書に描かれた死後の世界

「死者の書」は何を語っているか 古代の叡智が結集した「死者の書」 臨終から死後の世界への移行のプロセス、 そしてそのときの対処法などを記したものに、 「死者の書」と呼ばれるものがある。 すでに紹介した『エジプト死者の書』、 キリスト教の死者の書…

12 世界の哲学・宗教にみる死生観

日本の神道 ◎一霊四魂 日本の古神道においては、一霊四魂という考え方がある。人の「霊」は四つの「魂」からできているというのである。一霊とは直霊(なおび)、四魂とは荒魂(あらみたま)・和魂(にぎみたま)・奇魂(くしみたま)・幸魂(さちみたま)であ…

11 世界の神話にみる死生観

ギリシア神話 ギリシア神話の冥界は二種類が伝えられている。 「死後の世界は、広大な大洋の彼方、大地の果てにある」 とも書かれているが、 底知れぬ洞穴や、地下に潜る河(アケローン河)が 通路として通じている地下の世界であるとも語られている。 ちな…

10 さまざまな死後の世界観

松本滋教授による死後の世界観の3タイプ 宗教史・比較宗教を専門とする聖心女子大学の松本滋教授によると、 古来人間が展開してきた死後の世界観(教授は「死後生」と呼ぶ)には、 大きく分けて3つのタイプがあるという。 (1)一度生まれ型―― 人間は、この世に…

9 死後の世界の物語

私は、死後の世界について明白な形でのべたことはない...... 今になっても、私はお話を物語る ――神話として話す―― 以上のことはできない。 この点について自由に語るためには、 多分、死に近づいていることが必要であろう。 私は心の不思議な神話に注意深く…

さあ、今こそ「死」について考えよう

『あなたは、なぜ、死にたくないのですか?』 『あなたは、なぜ、生きたいのですか?』 これらの問いに対して、答えられますか? ある宗教には 人間が死んだ後 極楽浄土に行くと言われています もし死んだ後 そのような幸せな世界に行けるのだとしたら こん…

8 転生の実在を確信する科学者たち

●科学者は転生の実在を確信する これらの研究の末、 「転生」は存在すると考える科学者たちが増えてきている。 転生問題の最後に、 これらの研究者たちの発言を列挙してみよう。 ○イアン・スティーブンソン博士 ヴァージニア大学医学部精神科主任教授の イア…

7 転生が実在すると考えるほうが合理的である

転生があると考えないと説明のできない行動がある イアン・スティーブンソン博士によると、 現行の心理学や精神医学の知識では説明しにくい さまざまな異常行動などについて、 転生が実在していると考えたならば説明が可能となるという。 これらの「転生があ…

6 退行催眠・前世療法で見た前世

退行催眠で前世の記憶にまでさかのぼってしまった 「退行催眠」とは、 催眠の暗示によって過去の記憶に連れ戻し、 抑圧されて忘れてしまったような記憶を思い出させる方法である。 これはもともと、 幼少時に心に受けた傷(トラウマ)を探るために有効な手段と…

5 前世の記憶を持つ人たち

死後、魂は新しい生を生きるのか 臨死体験について研究した レイモンド・ムーディー博士と エリザベス・キュープラー=ロス博士は、 死後に意識が肉体から遊離していくまでのところについては述べているのだが、 その先のこと、 つまり転生(生まれ変わり)が存…

意識は脳から生まれるのか、脳が死んでも意識は残るのか

「意識は脳だけで説明できない」と結論づけたペンフィールド 「死後の世界があるかないか」 ということは、 「肉体が滅んでも意識だとか魂だとか呼ばれるものが残るのか」 というふうに言い換えることができる。 つまり、 「意識は肉体と切り離されても存在…

「臨死体験」は、唯物論科学では説明できない

1、臨死体験は「幻覚」なのだろうか 臨死体験や体外離脱体験について、 現在の科学(唯物論的な自然科学)では、 「すべて脳内で作り出された幻覚」 として片づけることがあります。 つまり 「すべては低酸素状態に陥った脳で起きた幻覚症状である」 という…

臨死体験の研究は進んでいる

1、臨死体験は「幻覚」なのか 現代では医療の発達によって、 一度は死にかけていた人が蘇生することが多くなってきました。 中には確実に臨終を迎えたはずの人が、 かろうじて死の淵から蘇ってくることもあります。 そんな人たちの中に、 ふつうでは考えら…

偉人が語る対外離脱体験

眠っているときや麻酔、病気やひどい痛みの最中 あるいは瞑想に入っているとき 自分の「意識」だけが「肉体」を離れていってしまう 「体外離脱」あるいは「幽体離脱」 という体験が起こることがあります 現在では精神医学者や心理学者によってかなり研究が進…

「死後の世界」研究のアウトライン

「死後の世界は存在するのだろうか?」 「転生というものが存在するのだろうか?」 これらについて考えるうえで 次のようなステップを踏むとわかりやすいと思ったので 大まかなアウトラインを示しておきます 1、『肉体が死んでも意識が残る実例はあるのか』…