死んだらどうなるの?〜死後の世界を考える〜

ここを読んでいるあなたは、今何となく満足した心が生じているかもしれませんが、あなたを動かしている意識においては、何となく物足りない人生を送っているのではないでしょうか、、、

2019-09-05から1日間の記事一覧

16 バルド・トゥドゥルを検証する

臨死体験とバルド・トゥドゥルには共通性がある 私の死後の世界の研究において 『バルド・トゥドゥル』を重要視したのは、 それが世界各地の 神話・伝説、あるいは哲学・宗教における 死生観を包括しているように思われたからである。 死後、 冥府へ赴き、 …

15 六道輪廻の構造

苦しみの世界としての六道 チベット仏教では、 わたしたちが輪廻転生する世界を五つ、 または六つに規定している。 それは下の世界から順に、 ・地獄 ・餓鬼 ・畜生(動物) ・人間 ・阿修羅 ・天 となっている。 仏教の流派によっては、 「阿修羅」と「天」…

14 『チベット死者の書』が説く輪廻転生のプロセス

輪廻転生の全プロセス チベットの死者の書によると、 わたしたちの死から新しい生へのプロセス、 つまり、輪廻転生の過程は次のようになる。 0【現世の自然なバルド】 ○死のプロセス ・外なる溶解(五感と四大元素が溶解する)→現代医学的な死 ・内なる溶解…

13 チベットの死者の書に描かれた死後の世界

「死者の書」は何を語っているか 古代の叡智が結集した「死者の書」 臨終から死後の世界への移行のプロセス、 そしてそのときの対処法などを記したものに、 「死者の書」と呼ばれるものがある。 すでに紹介した『エジプト死者の書』、 キリスト教の死者の書…

12 世界の哲学・宗教にみる死生観

日本の神道 ◎一霊四魂 日本の古神道においては、一霊四魂という考え方がある。人の「霊」は四つの「魂」からできているというのである。一霊とは直霊(なおび)、四魂とは荒魂(あらみたま)・和魂(にぎみたま)・奇魂(くしみたま)・幸魂(さちみたま)であ…

11 世界の神話にみる死生観

ギリシア神話 ギリシア神話の冥界は二種類が伝えられている。 「死後の世界は、広大な大洋の彼方、大地の果てにある」 とも書かれているが、 底知れぬ洞穴や、地下に潜る河(アケローン河)が 通路として通じている地下の世界であるとも語られている。 ちな…

10 さまざまな死後の世界観

松本滋教授による死後の世界観の3タイプ 宗教史・比較宗教を専門とする聖心女子大学の松本滋教授によると、 古来人間が展開してきた死後の世界観(教授は「死後生」と呼ぶ)には、 大きく分けて3つのタイプがあるという。 (1)一度生まれ型―― 人間は、この世に…

9 死後の世界の物語

私は、死後の世界について明白な形でのべたことはない...... 今になっても、私はお話を物語る ――神話として話す―― 以上のことはできない。 この点について自由に語るためには、 多分、死に近づいていることが必要であろう。 私は心の不思議な神話に注意深く…